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2013年1月27日
第22回日本産業衛生学会 産業医・産業看護全国協議会シンポジウムの記録


 2012年11月22日(木)〜11月24日(土)に、東京工科大学(蒲田キャンパス)で開催された第22回日本産業衛生学会 産業医・産業看護全国協議会(メインテーマ『産業保健と危機管理 〜どう備え、どう動くか〜』)において、23日(金)のメインシンポジウム( テーマ:危機管理と産業保健「震災を振り返る」)と24日(土)シンポジウム(テーマ:「海外勤務の危機管理」)で、それぞれ産業歯科保健に関連する講演があった。


 メインシンポジウムでは、「震災後の口腔保健支援活動について」と題し、白田千代子先生(東京医科歯科大学大学院教授)よりご講演いただいた。大規模震災のあと、直後はケアや治療ができない状況にあった。また口腔状況が悪く、食べることが困難であった方は、避難所で配布される食品がうまく摂取できず、健康状況に影響がでていたようだった。被災地は元々むし歯の多い地域で、子ども達は支援物資のお菓子やジュースが無制限に与えられ今後の更なる口腔状況の悪化が心配される。平時から口の健康を保つことの重要性と、今後も継続的な口腔保健支援が必要であると提言されていた。

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 シンポジウム3では、「海外勤務者の歯科問題と対策」と題し、森智恵子先生(日立製作所健康管理センタ歯科主任医長)よりご講演いただいた。海外就労者および帯同家族の歯科医療費は高く、歯科問題で困ったことがあった方は8割近くもいることから、歯科予防対策や渡航前の歯科治療の完了が重要であると報告があった。一方、震災後の身元確認において証明された通り、口腔内の情報は、非常時には個人IDとしての価値を併せ持ち、企業の危機管理対策の一環として歯科をとらえるべきとの提言があった。

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 今回は各部会から演者を選出した合同企画のシンポジウムとなり、共通のテーマを、様々な立場や視点から論議することができた。


 (文責 加藤 元)

 

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