2009年2月21日に開催された 第244回日本産業衛生学会関東地方会例会
(平成20年度後期 関東産業歯科保健部会および産業歯科保健部会 合同研修会を兼ねる)
の記録
第244回日本産業衛生学会関東地方会例会 報告
(平成20年度後期 関東産業歯科保健部会および産業歯科保健部会 合同研修会を兼ねる)
テーマ「働く人々の睡眠をめぐる最近の知見〜口腔へのアプローチを含めて〜」
教育講演1「睡眠不足・不眠と生活習慣病−睡眠科学の最近のトピックス−」
(北里大学医療衛生学部健康科学科精神衛生学教授 田ヶ谷 浩邦先生)
教育講演2「勤労者の睡眠障害と職場での対応について」
(スズキ株式会社産業医 新島 邦行先生)
教育講演3「医歯連携による睡眠時無呼吸症候群への取り組み」
(財団法人神経研究所附属睡眠学センター研究部睡眠歯科医学研究部門部門長
對木 悟 先生)
教育講演4「労働者のストレスや生活習慣と睡眠時ブラキシズム」
(昭和大学歯学部歯科補綴学教室教授 馬場 一美先生)
2009年2月21日(土曜)東京医科歯科大学 5号館 特別講堂において、表記研修会が開催されました。
今回は医科と歯科を同じテーマで同時にとりあげるという、関東地方会の例会としては初めての試みでしたが、多くの方にご参加いただき(302名)、盛況で成功裏に終えることができました。
演者の先生方からは、それぞれのお立場より、労働と睡眠に関する判りやすい実践的な事例提示などに加え、最新の知見もご供覧いただきました。
田ヶ谷先生からは産業保健活動に有用な睡眠障害の基礎知識と生活習慣病との関連性についてお話しいただきました。
新島先生からは産業医のお立場より睡眠時無呼吸症候群(SAS)を中心にお話しいただき、パルスオキシメーターによるSASのスクリーニングの実例やSASを疑う顎顔面形態や口腔内所見についても触れていただきました。
對木先生からはSASへの口腔内装置による対応事例などをご提示いただき、矯正治療によるSAS予防の可能性についても言及していただきました。
馬場先生からは睡眠時ブラキシズムの為害性などについて概説していただき、ブラキシズムに関連した遺伝子多型の解析データについてもお示しいただきました。
各講演とも大変興味ある内容で、会場からも賞賛の声を多くいただきました。
今回の研修の機会で、様々な職種が一同に介し研鑚できるという貴重な場を持つ事が出来たのは大変有意義でありました。
今後ともこの様な機会を重ね、様々な職種が更なる連携をとり、異なる専門分野の知識と技能が、有機的に結びつくと、勤労者だけではなく国民全体の健康支援に、大変大きな力となるのではと感じました。
報告者:東京歯科大学水道橋病院 村松 淳
田ヶ谷先生
新島先生
對木先生
馬場先生
尾崎座長
会場風景
閉会の辞
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